常翔学園について
常翔学園は大阪府内で大阪工業大学、摂南大学、広島県で広島国際大学を運営する学校法人です。大学のほかに、高校ラグビーの名門常翔啓光学園を運営しています。
学生数は摂南大学が最も多く約8,000名、大阪工業大学が約6,000名、広島国際大学が約4,000名となっています。3大学を合わせれば約19,000名の学生数、学園全体では23,000名となり、規模としてはマンモスの一歩手前といったところでしょう。
専任事務職員数は学校法人全体で413名となっており、学生数の規模に対して他大学並みの人数ではないかと思いますが、グループ内に3大学と中高が2校ありますので、単純な比較は難しいところです。
専任職員のうち男性が64%、自大学出身者が68%、新卒採用者が72%を占めています。平均年齢は42.6歳となっており、年代別の年齢構成にも大きな偏りがありません。今後も新卒採用を中心としつつ、欠員等を中途採用で補充することにより、年齢構成のバランスを維持できるのではないかと思われます。
専任職員の雇用形態について、「総合職」と「専任職」の2種類が存在しているのが特徴です。専任職の役割や待遇については、以下で詳しく述べます。
ホームページでの情報公開には積極的という印象を持ちました。
勤務時間と休暇日数
勤務時間は1ヶ月単位の変形労働時間制で、1週あたり平均で38.5時間となっています。大学業界は実働7時間(週あたり35時間)の大学が多いため、勤務時間はやや長めという状況です。
年末年始休暇は12月29日から1月3日までの6日間となっており、一般的な公務員と同じ水準です。金融業界などカレンダーどおり(4日間)の業種に比べれば恵まれていますが、大学業界では8日、9日という大学もありますので、休暇日数は多くありません。
常翔学園独自の制度として、年間27日の「校外研修日」が設けられています。常翔学園のホームページでは、校外研修日について以下の説明がなされています。
「職員の学園外での研修や自己研鑽を奨励するため、出勤を要しない校外研修日を年間27日設けています。業務や各学校の授業日程に支障のない時期や指定期間に取得できます。」
推測ではありますが、常翔学園の採用情報には夏季休暇の記載が無いため、校外研修日とは実質的に夏季休暇の代わり、あるいは、週休2日の補填かと思われます。
なお、出産・育児関係の福利厚生制度については、特に目立った特徴は無く、概ね法令に従ったレベル(最低水準)となっています。
給与と待遇
給与制度における特徴として、課長以上の管理職層については年棒制が、係長以下の一般職層については俸給表が適用されます。管理職は毎年の人事考課により給与に増減があります。(ただし、実際に給与が前年比で減となるケースがどれだけあるかは分かりません)。
俸給表を確認していないため具体的な言及は避けますが、長く勤めていれば自動的に給与が上がっていくような賃金体系ではないと思われます。給与水準がトップグループの大学では、俸給表の等級にもよりますが、50歳でも毎年1万円近い昇給が俸給表により保証されているケースもあります。
給与額について、若年層では大阪採用者が広島採用者よりも、月額で4~5万円ほど高い水準に設定されています。大阪採用の総合職の場合、30歳モデル賃金は285,000円~313,000円となっています。給与水準がトップグループの大学と比べると、5万円ほど低い水準かと思われます。なお、専任職のモデル賃金については、総合職より3万円低いこととなっています。
なお、所定労働時間が7時間の大学に比べると、1週あたり3.5時間ほど長く働いていることになり、1ヶ月の勤務日数が4週なら14時間に相当します。14時間程度の残業手当込みの給与と考えると、さらに給与水準の高い大学もあるでしょう。
定年は64歳となっています。定年60歳で同程度の給与水準の大学と比べ、生涯年収を上積みできるというメリットがあります。
その他の労働環境
摂南大学は内閣府が推進する「カエル!ジャパン」賛同事業所に登録しています。「学園は今後も、ノー残業デーや1ヵ月単位の変形労働時間制等により職場環境の改善を図るとともに、出産・育児や介護に関する諸制度を整備し、仕事と子育て・介護の両立支援等多様な取り組みを推進していきます。」 とのことです。
採用情報
常翔学園では、地域別採用(大阪・広島)を実施しており、同じ法人ながら地域により給与額が異なります。なお、大阪採用では大阪工業大学や摂南大学等での勤務、広島採用では広島国際大学での勤務となり、特別な場合を除いて地域間の異動はありません。
中途採用については総合職・専任職のコース別採用となっています。新卒採用者は入職から3年後に、総合職と専任職のどちらかを選択します。総合職は一般的な大学職員であり、概ね3~5年ごとに所属部署の異動があります。専任職はスペシャリストとして特定領域での業務能力の向上を目指します。なお、上述のとおり、専任職の給与は総合職より3万円程度低く設定されているため、スペシャリストよりもジェネラリストが評価される人事制度となっていることは明らかです。
中途採用者の選考方法は書類選考を含めると5段階で行われ、書類選考、適性検査(web受検)、3回の面接試験があります。2次選考においては、事前に課題レポートの提出があり、プレゼンテーションを実施します。エントリーシートの内容は、転職理由、志望理由、これまでの業務経験を生かせる仕事(または取り組みたい仕事)とその理由、以上の3項目となっており、内容としては一般的ですが、ボールペンでの自筆が必要です。
新卒採用者の選考方法は概ね以下の5段階で行われます。1次選考のみ東京でも受験可能です。
1.エントリーシートと適性検査による選考
2.集団面接、筆記試験(1次選考)
3.集団討論(2次選考、事前の課題レポート提出あり)
4.個人面接(3次選考)
5.個人面接(最終選考)
新卒採用者用のエントリーシートは、志望理由、採用されたら取り組みたい仕事とその理由、学生生活または社会人生活で大切にしていることとその理由、これまでの人生における三大ニュース、あなたという人間がよく分かるように自由に表現してください、以上の5項目となっており、書き方の難しい設問も含まれている印象です。なお、こちらもボールペンでの自筆が必要です。
以下、ググって集めた情報です。ご参考まで。
1次筆記は英国数に関する出題。適性検査でクレペリン検査を実施。(2007年既卒)
なお、上記の情報は特に断りのないかぎり、概ね2015-2017年の公開情報に基づいて作成しています。
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