自ら考える力

このトピックは経験談というより私が普段から考えていることです。
面接テクニックとは少しズレますので、あらかじめお断りしておきます。
ただ、これを面接で実行できれば、恐らく全業界において万能だと思います。

さて、大学職員に限らず、一般社会が最も渇望する人材とは何でしょう。
それは「自ら考える人」です。
大学職員や民間企業の総合職は、日々の業務をこなすためだけの
労働者ではありません。
ゆくゆくは経営全体を支える幹部候補にならなければなりません。
その経営幹部に必要な素養こそ、まさに「自ら考える力」なのです。

これは大企業でも零細企業でも大学でも変わりません。
特にキャリア採用においては、どれだけ「考える力」を持っているかという
一点を問われているといっても過言ではないでしょう。
このことは、企業や大学が新卒で採用した若手職員を
経営幹部として育成できなかったことの裏返しでもあります。
パソコンも書類作成も一通りできるようになったけど、
いまいち経営者としての能力を期待できないということです。

誤解を避けたいのですが、単なる「工夫」と「考える力」は全く別モノです。
何年か社会人経験があれば、難しい課題に対しても、自ら解決策を考え、
達成してきたことでしょう。
しかし、それは単なる工夫すぎません。
ジャガイモの皮を100個剥けば、誰でも皮剥きのコツを覚えます。
それと同じようなものです。

「考える力」とは、なにを考える能力なのか?
問題や課題をどのように解決するか、そういうことではありません。
いま何が必要とされているかが重要?・・・これも50点です。
大切なのは、「これから何が求められるか」です。
考えるということは、まさに経営的な視点があるかということあり、
それはすなわち自分なりの未来像を持っているかということです。
大学業界に限らず、社会全体でこのような「自ら考える人」が不足しています。
仮にも総合職的なポジションで入社した若手たちの多くですら、
何年経っても、30歳を過ぎても、目の前の仕事のことしか考えないのです。

とはいえ、20代や30代の前半では、経営的視点を持てるような
実務経験は少ないでしょう。
せいぜい、ちょっとしたチームリーダーをこなすくらいです。
しかし、実務経験など全く不要です。
将来経営を担う優秀人材は、経営実務の経験など無いうちから
経営的視点(=未来的視点)で物事を考えているからです。

さて、こうした考えを面接に活かすならば、まず何をするかを明示します。
その後で、なぜそれが必要なのか、日本という国や大学が置かれている
状況を踏まえて、必死に語ってください。愚直に語ってください。
これこそ経営であり、「考える人」の行動です。

あなたは大学で何をしますか、という面接での質問は、
業界の将来予想を聞かれているのと同じです。
情報化でも図書館でも、テーマは何でも構いません。
たとえば、図書館業務をテーマにするのであれば、グーグルや国会図書館が
推進している書籍の電子化を前に、図書館の存在意義を問われる時代が
すぐそこに迫っているでしょう。
図書館が単なる自習室に堕落してしまうのか、それとも新たな価値を
見出せるのか、そこが問題になるのです。

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