ES事例1-1(関西外大)

エントリーシート作成の実践例と考え方について、関西外国語大学の応募書類を題材にし、全4回で記述していきたい。エントリーシートは当然のこと個性が強く出るべきものなので、合点のいく部分のみ参考としていただければと思う。

さっそく、エントリーシートの1つ目の記入項目「志望動機」について。まずは解答例の全文から。

《解答例》

1.あなたが関西外国語大学職員を志望する理由は何ですか。(400字以内)
私は大学での勉学に励む傍ら、加速するグローバリゼーションの中で自身の将来を築きたいとの考えから、大学入学時より英語学習を継続してきました。さらに、自分自身の英語力を高めようと取り組むうち、関心の対象が自己から社会へと広がり、そのことが教育の果たす役割の大きさを意識する契機となりました。
現在の私の関心は、語学教育そのものはもちろん、グローバル化に対応したキャリア形成と多様性に富む国際社会との共生、そのためのグローバル人材の育成です。これら全てに主体的かつ経営的に関わることができる職業が大学職員であり、とりわけ外国語教育に実績のある教育機関にて自身のキャリアをスタートしたいと考えています。
貴学は国際社会に貢献しうる中庸な人材の育成を建学の精神に掲げ、専門的なカリキュラムと各種プログラムによる高度な教育目標の実現を目指しており、このような教育方針への共感が貴学を志望する理由です。

《解説》
1つ目の記入項目では志望動機が問われているので、「なぜ大学職員なのか」「なぜ関西外国語大学なのか」を中心にストーリーを展開することが重要。以下、文節ごとに記述の意図を解説する。

私は大学での勉学に励む傍ら、加速するグローバリゼーションの中で自身の将来を築きたいとの考えから、大学入学時より英語学習を継続してきました。さらに、自分自身の英語力を高めようと取り組むうち、関心の対象が自己から社会へと広がり、そのことが教育の果たす役割の大きさを意識する契機となりました。

最初の文節は自己紹介である。どのような学生生活を送り、その中で考えたこと感じたことを簡潔に述べ、志望動機に発展させていく。
まず文章の書き出し部分で英語学習への取り組みについて触れてみた。事務職員は教員ではないので英語及び英語教育のプロである必要は無いものの、外国語教育に特化した大学なので、英語学習への興味・関心を示しておく方が無難。(その他の切り口として、自身の在籍学部に応じて、国際紛争・グローバルエコノミー・観光立国などへの問題意識から文章を組み立てるのもアリかと)
さらに、個人的な学びから教育に対する関心へとストーリーを展開することで、以降の文章への架橋となるように工夫している。学生の立場と教育を提供する立場は180度違うので、教育に対して関心を持つに至った経緯についても示しておきたい。

現在の私の関心は、語学教育そのものはもちろん、グローバル化に対応したキャリア形成と多様性に富む国際社会との共生、そのためのグローバル人材の育成です。これら全てに主体的かつ経営的に関わることができる職業が大学職員であり、とりわけ外国語教育に実績のある教育機関にて自身のキャリアをスタートしたいと考えています。

2つ目の文節では、なぜ大学職員なのか、なぜ外国語大学なのかを説明している。前の文節にて教育への関心に触れているので、どのような教育をイメージしているのかを中心にストーリーを展開してみた。
文中の「グローバル化に対応したキャリア形成」は、関西外国語大学の英語キャリア学部を意識したもの。自身の主張と大学の方向性を重ねるため、こうした小技も使っていきたい。
なお、新卒者のESなので文中に「経営的」という言葉を入れるかは迷った。もちろん狙いは「なぜ事務職員か」を示すためだが、「経営ってどういうこと?」と聞かれて答えに詰まるくらいなら書かない方がよい。

貴学は国際社会に貢献しうる中庸な人材の育成を建学の精神に掲げ、専門的なカリキュラムと各種プログラムによる高度な教育目標の実現を目指しており、このような教育方針への共感が貴学を志望する理由です。

最後の文節では関西外国語大学を志望する理由を説明している。ある大学への志望理由を説明することは、自身がその大学をどう理解しているのかを説明することに等しい。字数制限が厳しいためかなり要約する必要があるが、面接での受け答えを想定し、一つ一つの言葉を吟味することが大切。
文中の「国際社会に貢献しうる中庸な人材の育成」は建学の理念を要約したもの。建学の理念では「中庸」という言葉を使っていないが、無理のない範囲で言葉を置き換えた。
また、関西外国語大学の英語キャリア学部はTOEIC870点を教育目標としており、最長3年の長期留学制度(新設の英語国際学部では1年間の留学が必須)など、外国語大学ならではの教育環境を提供している。このことを「専門的なカリキュラムと各種プログラムによる高度な教育目標の実現を目指しており」という文章にまとめた。

以上が1回目。2回目に続く。

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